地震に強い構造として、「耐震構造」「免震構造」「制震構造」があります。
しかし、これらの構造の違いを理解している方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、3つの構造の違いを解説していきます。
ぜひご覧ください。
□耐震・免震・制震構造の違いとは
*耐震構造
耐震構造は、地震の揺れに耐えるように設計された構造です。
構造材である柱や梁、壁そのものの量を増やして密度を高めたり、強度の高い高品質な材を用いたり、構造材の接合部分に特殊な金物を使うなどの工夫によりこの構造が実現しています。
*免震構造
免震構造は、地震の力を建物に直接伝わらないようにしたり、揺れを逃がせるようにした構造です。
ボール状やバネ状のもの、ゴムや鉛を組み合わせたものを用いた装置を建物と地面との間に設置することで、建物に伝わる揺れを大きく抑えます。
免震構造では制震構造よりも揺れが建物に伝わりにくく、揺れを7割から8割ほどカットできるとされています。
*制震構造
制震構造は、地震の揺れを吸収できるように設計された構造です。
ゴムのような粘性や弾力性のある材を設置して地震のエネルギーを吸収させて、建物全体に伝わる力を軽減させることに成功しています。
高さのある建物には特に効果を発揮する構造で、2階以上では揺れを20%~50%軽減できるとされています。
建築基準法により、住宅を建てる際には一定レベルの耐震構造を備えることが義務付けられています。
そのため、最低限の耐震構造があれば良いという場合は、必ずしもこだわる必要はないでしょう。
一方で、免震・制震構造は、「より地震に強い家にしたい」という場合に検討すべき構造です。
また、耐震・免震・制震の技術は多種多様で、会社ごとにさまざまな技術を独自に研究、開発しています。
上記ではその一例を紹介しました。
□各構造のコストは?
工法によって耐震効果には違いがありますが、同様に建築コストにも違いがあります。
揺れの軽減効果が高い免震構造は、3つの構造の中では建築コストが最も高額で、制震構造の4倍から5倍のコストが目安です。
さらに、免震装置の定期的なメンテナンスも必要なので、維持費用も考えておかなければなりません。
ただ、広く普及している耐震構造であれば、必要な耐震基準を満たしている物件を選べばコストが別途かかることはありません。
また、耐震構造では不安があるという方は、制震構造を検討するといいでしょう。
□まとめ
今回は、耐震・免震・制震構造の違いについて見てきました。
本記事が皆様の参考になれば幸いです。
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